【5月20日 AFP】シリア、ホムス(Homs)県クサイル(Qusayr)で起きた戦闘で19日、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ(Hezbollah)の戦闘員が少なくとも23人死亡した。シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)が20日、発表した。ヒズボラの戦闘員はシリア政府軍とともにクサイルに進攻していた。

「信頼できる情報筋によると、19日のクサイルでの戦闘で、ヒズボラ精鋭部隊の戦闘員23人が死亡し、70人以上が負傷した」と、シリア人権監視団は声明で述べた。

 クサイルは首都ダマスカス(Damascus)と沿岸部を結び、レバノン国境に近い戦略的重要地点。中部ホムス県の反体制派の拠点となっており、シリア政府はクサイルと周辺地域の奪還を主要目的の一つとしていた。

 シリア人権監視団によると、19日の戦闘による死者は少なくとも55人。ヒズボラ戦闘員や政府軍兵士を除くと、死者の大半は反体制派の戦闘員だという。

 バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権と固い同盟関係で結ばれたヒズボラの戦闘員が、クサイル周辺で数週間にわたって政府軍とともに戦闘に参加していたとの報告もある。(c)AFP