【5月7日 AFP】バングラデシュの首都ダッカ(Dhaka)などで、イスラム強硬派ヘファジャット・イスラミ党(Hefajat-e-Islam)が神を冒とくした者に死刑を科す法律の制定などを要求して5日午後から行っていた大規模デモの死者は、これまでに37人になった。

 警察は6日未明、ダッカの商業地区モテジール(Motijheel)に泊まり込んでいた7万人以上のデモ隊を排除し、この際数百人が負傷した。

 ダッカ医科大学病院(Dhaka Medical College Hospital)にいた警察関係者によると、この病院に警察官1人を含む11人の遺体が運び込まれたという。AFPがまとめた警察や医療関係者からの情報によると、この他にダッカ郊外などで起きた衝突で26人が死亡した。

 目撃者によると、モテジール地区では店舗や車が放火され、道路にはデモ隊が警官隊に投げた石が散乱していたという。モテジール地区のもようを放送していたイスラム系テレビ局2局の事務所には数十人の私服警官が入り、放送を中断させた。

 警察当局は、デモ隊が投石や竹の棒などで警官隊を襲ったため催涙ガスやゴム弾などを使ったとしているが、銃声が聞こえたという証言もある。

 警察は6日、ヘファジャット・イスラミ党の指導者アラマ・シャー・アフマド・シャーフィ(Allama Shah Ahmad Shafi)師をダッカ市内のイスラム学校から空港に送り届け、同師はそこから空路バングラデシュ南東部の都市チッタゴン(Chittagong)に向かった。緊張激化を避けたい警察は、同師は逮捕されたのではなく自身の意思でダッカを出たとしている。警察によると、ヘファジャット・イスラミ党のナンバー2である事務局長はダッカで逮捕された。(c)AFP/Shafiq Alam