【5月6日 AFP】イスラエル軍は5日未明、シリアの首都ダマスカス(Damascus)近郊にある軍施設3か所を空爆したもようだ。イスラエルによるシリア空爆が伝えられたのはここ48時間で2度目。シリア政府は、同地域の情勢が「さらに危険な状態になった」と警告した。

 報道によると、空爆された施設はレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ(Hezbollah)向けの武器を扱っているとされ、今回の空爆でシリア紛争が周辺国にも飛び火しかねないという新たな懸念が持ち上がった。

 シリア外務省は国連安全保障理事会(UN Security Council)に書簡を送り、同国政府が武器を輸送しているとの主張は「事実無根」と訴え、イスラエルは「テロリスト集団」と結託していると非難した。さらに、空爆によって死傷者が出た上、施設と周辺の民間人居住地域にも深刻な被害があったとしている。

 シリア政府は緊急閣議を招集した後に、「イスラエルの攻撃によって、あらゆる可能性への扉が大きく開かれた」と警告する声明を発表。「この攻撃によって、複雑な地域情勢がさらに危険な状況になったことを、国際社会は知るべき」と述べた。(c)AFP