【3月15日 AFP】フランソワ・オランド(Francois Hollande)仏大統領は14日、シリア反体制派支援のため同国への武器禁輸を解除するよう、欧州各国の首脳に訴えた。シリアではバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権と反体制派との戦いが2年にわたり続いている。

 欧州連合(EU)首脳会議のためベルギーの首都ブリュッセル(Brussels)に到着したオランド大統領は記者団に対し、「われわれは欧州各国による武器禁輸の解除を望んでいる。反体制派を支援する用意はできている。われわれは、自分たちの責任を果たさなければいけない」と語った。

 英国とフランスの両政府は、シリア反体制派支援のため、武器禁輸の解除を合同で行うことを模索している。反体制派側の活動家らは、両政府に対し重火器の支援を呼びかけていた。

 ローラン・ファビウス(Laurent Fabius)仏外相はこれに先立ち、仏ラジオ局フランス・アンフォ(France Info)に、英仏両政府は「欧州各国に反体制派の戦闘員らが自衛できるよう、武器禁輸の解除を要請する」と語っていた。

 ファビウス外相によると、アサド政権はイランやロシアから武器支援を受け、反体制側に対し優勢を保っている。EU諸国の外相らは2月28日、シリアへの武器禁輸措置を3か月間にわたり延長することを決定したが、このような制裁措置は常に見直しの対象となっている。ファビウス外相は、仏英両政府は武器禁輸に関する新たな会合を早急に開くよう、EU諸国に働きかける意向だと語った。(c)AFP