【2月25日 AFP】アフガニスタンのハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領は25日までに、米軍の特殊部隊と行動していたアフガニスタン人らが拷問や殺人を行った疑いが出ていることを受け、同部隊に重要州からの退去を要求した。

 カルザイ大統領は、部隊の行動が地元住民に「憎しみ」を生んだと述べ、ワルダク(Wardak)州から2週間以内に特殊部隊を撤退させるよう要求した。首都カブール(Kabul)南西のワルダク州は幹線道路が交差する重要州で、旧支配勢力タリバン(Taliban)の活動の温床にもなっている地域だ。

 大統領府が発表した声明は、米軍特殊部隊と共に行動する武装したアフガニスタン人らが「嫌がらせや迷惑行為、拷問、無実の人々の殺害」を行っていることを指摘。声明ではまた、最近発生した9人の失踪事件、さらには夜間に自宅から連れ去られた学生が、2日後に遺体で発見された事件についても触れた。橋の下で発見された学生の遺体には拷問の跡がみられ、(刃物で)のどを切られていた。

 大統領府の声明によると、米国は米軍の特殊部隊がそのような作戦を実施したことを確認していないという。(c)AFP