【2月2日 AFP】トルコの首都アンカラ(Ankara)にある米国大使館で1日、極左組織のメンバーとみられる人物が自爆し、トルコ人警備員1人が死亡、3人が負傷した。

 爆発が起きたのは、同大使館の従業員通用口にある検問所。トルコのムアメル・ギュレル(Muammer Guler)内相が報道陣に語ったところによると、3人いた警備員のうち1人が死亡、残る2人が負傷したほか、女性ジャーナリストが重傷を負った。

 容疑者について、ギュレル内相は違法な「左翼テロリスト組織」のメンバーとみられるとのみ述べた。地元メディアは容疑者を極左組織「革命人民解放党/戦線(DHKP-C)」のメンバーで、1997年に起きたイスタンブール(Istanbul)の軍事施設爆破事件に関与した罪で服役した人物と報じている。

 トルコ当局は2週間前、同組織に対する全国規模の取り締まりを行っていたが、ギュレル内相は今回の自爆攻撃が同組織の犯行であるとの断定を避けた。

 マルクス主義を信奉する同組織は、1970年代後半から自爆攻撃を数回にわたり行ってきたとみられており、米国や北大西洋条約機構(NATO)、トルコ政府に激しく反対する立場をとっている。

 大使館は官公庁や大使館が集まる同市中心部のチャンカヤ(Cankaya)地区にあり、爆発によって付近の建物も損傷した。(c)AFP/ Fulya OZERKAN