【12月14日 AFP】ロシアのミハイル・ボグダノフ(Mikhail Bogdanov)外務次官は13日、シリア内戦に関して、シリアの現政権は「シリア国内の広い範囲でますます支配を失いつつある」と述べた。これについて米政府は同日、ロシア政府が「ようやく現実に目覚めた」として歓迎した。

 ロシアはシリアで反体制蜂起が始まった2011年3月以降も一貫してシリア政府寄りの姿勢を取り、中国とともに国連安全保障理事会(UN Security Council)で米国などが支持したシリア制裁決議案に3度にわたって拒否権を行使した。

 米国務省のビクトリア・ヌーランド(Victoria Nuland)報道官は13日、「われわれはロシア政府がようやく現実に目覚め、シリアの現政権に残された日々は多くないということを認識したことをたたえたい」と述べ、米政府としてロシア政府がその立場を見直し始めた可能性があるとの認識を示した。

 さらに同報道官は「今や問題は、反体制派とともに円滑な民主的政権移行を目指しているわれわれ国際社会にロシア政府が加わるかどうかという点だと私は思っている」と述べた。(c)AFP