【11月19日 AFP】国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は18日、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)に対し、停戦に向けてエジプトと協力するよう呼びかけた。

 潘事務総長は声明の中で、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で行った、たった1度の空爆でパレスチナ人家族の10人が死亡したという情報に「深く驚き」、ガザ地区からイスラエルにロケット弾が発射されていることに「憂慮している」と述べた。

 さらに潘事務総長は、「このようなことは止めなければならない。エジプトが主導する即時停戦に向けた努力に協力するよう、私は全当事者に強く求める。(攻撃が)これ以上激化すれば民間人の苦しみは必然的に増大するが、そのようなことは絶対に避けなければならない」と述べるとともに、具体的な時期や訪問先は明らかにしなかったものの潘氏自身が中東を訪問する予定であることも明らかにした。

 ガザ地区では18日、イスラエルが空爆を開始した14日以降では最も多い29人が死亡した。ガザ地区の14日以降の死者は75人に達し、この他に少なくとも700人が負傷した。イスラエルではガザ地区からのロケット弾の攻撃で3人が死亡、50人以上が負傷している。

 エジプトは停戦調停の動きで中心的な役割を果たしている。パレスチナ側の複数の当局者は、19日にも何らかの合意に達するのではないかという見方を示している。(c)AFP