【10月25日 AFP】シリア問題をめぐる国連(UN)とアラブ連盟(Arab League)のラクダール・ブラヒミ(Lakhdar Brahimi)合同特別代表は24日、エジプト・カイロ(Cairo)で記者会見し、シリア政府と「大部分の」反体制派幹部が26日から4日間続くイスラム教の犠牲祭「イード・アル・アドハ(Eid al-Adha)」の間、停戦することに合意したと明らかにした。この停戦が、政府と反体制派の闘争が1年7か月続いているシリア情勢の打開につながるのではないかという期待が高まっている。

 ブラヒミ合同特別代表は「この控えめな計画がうまく運べば、さらに長期間の停戦が実現する可能性があり」、そうなれば政治的プロセスに着手することができると語った。シリア外務省は声明で、「軍司令部がイード期間中の軍事行動停止について検討している。25日に最終的な判断が下される」と発表した。

 バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権打倒を目指す反体制派の中心的なグループ、自由シリア軍(Free Syrian ArmyFSA)は、政府軍が先に戦闘を停止することを条件に、犠牲祭中に停戦する方針を示している。

 ただ、反体制派は政府軍が実際に停戦するかどうかについては依然、懐疑的だ。AFPの電話取材にトルコから応じたムスタファ・シェイク(Mustafa Al-Sheikh)FSA軍事評議会議長は、「FSAは政府側が停戦すれば、戦闘をやめる」と述べる一方で、「政府はこれまで何度も嘘をついてきた。仮に政府が停戦を宣言しても、履行することはあり得ない」との見方を示した。(c)AFP