【9月21日 AFP】シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、シリア北部ラッカ(Raqa)県で20日、ガソリンスタンドで爆発があり少なくとも30人の民間人が死亡した。現地の活動家らは戦闘機による空爆が原因だと話している。

 同監視団のラミ・アブドル・ラーマン(Rami Abdel Rahman)代表によれば、爆発で少なくとも30人が死亡、83人が負傷した。死者は50人以上という未確認情報もあるという。

 爆発したガソリンスタンドがあるアイン・イーサ(Ain Issa)は、ラッカ県とトルコの間にある国境検問所から約40キロ南の村で、前日の19日には反体制派が政府軍との激しい戦闘の末にこの検問所を制圧していた。

 インターネット電話のスカイプ(Skype)を通じてAFPの取材に応じたアブ・ムアーウィヤ(Abu Muawiya)と名乗るメディア活動家によれば、爆発したガソリンスタンドは地域で唯一営業していたため、多くの利用者であふれていた。

 一方、首都ダマスカス(Damascus)郊外では同日午前、政府軍のヘリコプターが墜落した。シリア国営テレビはこの墜落を「ヘリの回転翼と民間機の尾翼部分が接触したために起きた事故」と報じた。接触したシリア航空(Syrian Air)の民間機には乗客200人が乗っていたという。国営テレビは、ダマスカス空港の航空管制官とシリア航空からの情報として同機は無事に着陸したと伝えた。

 だがシリア人権監視団は、このヘリコプターが反体制派により撃墜されたと伝えている。ダマスカス北東の町ドゥマ(Douma)では墜落に先立ち複数の爆発が起こっていたという。(c)AFP