【9月12日 AFP】(写真追加)イエメンの治安当局者が明らかにしたところによると、同国の首都サヌア(Sanaa)の政府庁舎近くで11日、ムハンマド・ナシル・アハメド(Muhammed Nasir Ahmed)国防相の車列が自動車爆弾による攻撃を受けた。国防相にけがはなかったが、護衛7人を含む12人が死亡した。また他に12人が負傷し、重傷者も出ている。
 
 治安当局者は「攻撃は国防相を狙ったものだ」と述べ、週例閣議を終えた国防相の車列近くで爆発が起きたと説明した。他の複数の治安当局者も犠牲者が出たことを確認し、ある当局者は、車の残骸から焼け焦げた遺体4体が収容されるのを見たと話した。

 国営サバ通信(Saba)は、「大きな爆発で、大統領官邸や国営テレビ放送局のある市中心部の現場一帯が揺れた」と報じた。

 イエメン国防省のニュースサイト「26sep.net」は前日、イエメン軍が国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装組織「アラビア半島のアルカイダ(Al-Qaeda in the Arabian PeninsulaAQAP)」のナンバー2でサウジアラビア人のサイード・シャハリ(Saeed al-Shehri)幹部を同国東部で殺害したと報じていた。

 AQAPは5月、兵士約100人が死亡したサヌアでの自爆攻撃で犯行声明を出し、標的はアハメド国防相だったと主張。イエメン軍が5月12日から開始した南部アビヤン(Abyan)州でのアルカイダ系聖戦士の掃討作戦を攻撃理由として挙げていた。アビヤン州では前年5月からアルカイダ系武装組織が支配を強めていた。(c)AFP/Hammoud Mounassar