【9月11日 AFP】イエメン国防省のニュースサイト「26sep.net」は10日、イエメン軍が国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装組織「アラビア半島のアルカイダ(Al-Qaeda in the Arabian PeninsulaAQAP)」のナンバー2、サウジアラビア人のサイード・シャハリ(Saeed al-Shehri)幹部を同国東部のハドラマウト(Hadramawt)州で殺害したと報じた。

 26sep.netが「高位の情報源」の話として伝えたところによると、シャハリ幹部に同行していた他の6人も同時に殺害したという。作戦がいつ行われたのかは明らかにしていないが、「シャハリの死は残されたテロリスト分子にとって痛烈な打撃となった」としている。

 部族関係者はAFPに、ハドラマウト州で地上作戦が行われたと話している。AFPはシャハリ幹部の死亡について独自には確認できていない。

 シャハリ幹部は前年9月20日、イエメン南部のアビヤン(Abyan)州で数回にわたって米軍無人機から攻撃されたが、死を免れていた。

 シャハリ幹部は2007年にキューバのグアンタナモ(Guantanamo)米海軍基地から釈放され、サウジアラビアで再教育プログラムを受けた後に行方をくらまし、その後AQAPのナンバー2として再び姿を現した。米政府はAQAPを世界のジハーディスト(イスラム過激派戦闘員)のネットワーク関連組織の中でも最も危険な集団だとしている。

 イエメンを拠点とするAQAPは2009年1月、サウジアラビアとイエメンのアルカイダ系組織が統合して発足した。AQAPは2009年12月25日に米デトロイト(Detroit)行きの旅客機で起きた爆破未遂事件や、2010年にプリンターのカートリッジに隠した爆発物で米国に向かう複数の貨物機を爆破しようとした計画に関与したとみられている。(c)AFP