【8月20日 AFP】シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領は19日、首都ダマスカス(Damascus)のモスクで行われたイスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」明けの祝日「イード・アル・フィトル(Eid al-Fit)」の礼拝に参列した。

 国防相ら高官4人が死亡した前月の爆弾攻撃後、アサド大統領の姿はテレビでは放映されていたが、実際に公衆の前に現れたのは初めて。

 一方、ダマスカスや反体制派の拠点都市では断食明けの祝日も、政府軍と反体制派武装勢力の激しい戦闘が続いた。シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、北西部イドリブ(Idlib)県では子ども6人が犠牲となり、シリア全土では「イード・アル・フィトル」の初日だけで民間人22人を含む少なくとも56人が死亡した。

 戦闘の激化を受け国連シリア監視団(UN Supervision Mission in SyriaUNSMIS)は19日、撤収を開始した。監視団の撤収は、アサド大統領に事態の平和的な収拾を求める国際社会の調停の試みが失敗に終わったことを意味する。(c)AFP/Jean-Marc Mojon