【8月19日 AFP】国連(UN)は17日、国連とアラブ連盟(Arab League)のシリア特使を今月末で辞任するコフィ・アナン(Kofi Annan)前国連事務総長の後任として、紛争調停に評価の高いベテラン外交官、ラクダール・ブラヒミ(Lakhdar Brahimi)元国連アフガニスタン特別代表を任命すると発表した。

 アナン特使は、アサド政権と反体制派の戦闘を終結させるため6か月間にわたって活動したが、国際的支援が欠如していたことに不満を表明している。潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長は、シリア問題で意見を異にしている大国に対し、1年5か月にもわたる内戦を終結させる自信がないと語るブラヒミ氏に対する「強力で、明確かつ一枚岩のサポート」を呼びかけた。

 ブラヒミ氏は1991年から1993年までアルジェリア外相を務め、その後、2001年9月11日の米国同時多発テロ前後に国連アフガニスタン特使を、2003年のイラク進攻後に国連イラク特使を歴任した。また、1980年代にはアラブ連盟(Arab League)の代表として、当時のシリア政府と交渉し、レバノン内戦の終結に向けて尽力した経験を持つ。(c)AFP/Tim Witcher