【8月14日 AFP】シリア反体制派は13日、同国東部デリゾール(Deir Ezzor)県で政府軍の戦闘機を撃墜したと発表した。戦闘機撃墜が事実なら、1年5か月におよぶ政府軍との戦いの中では初めて。

 シリアの国営メディアは同国東部で訓練飛行中の軍用機が故障して墜落し、パイロットは脱出したと報じているが、反体制派・自由シリア軍(Free Syrian ArmyFSA)はデリゾール県でロシア製戦闘機の撃墜に成功したと主張している。FSAは以前から政府軍による空爆の増加に対応するため対空兵器の支援を要請していた。

 FSAに参加しているグループを率いるアブル・ライス(Abul Laith)大尉は「13日朝、(デリゾール県の)ムハセン(Muhasen)でミグ23(MiG-23)戦闘機がアハファド・ムハンマド(Ahfad Mohammed、「ムハンマドの孫たち」の意)旅団によって撃墜された」と発表した。

 また、「ユーフラテスの地の革命的青年団(Revolutionary Youth of the Land of the Euphrates)」と名乗る別のグループは、3人の武装した男に囲まれたパイロットとされる男の映像を公開した。パイロットとみられる人物は「私の任務はムハセンの町を爆撃することだった」と話した。

 FSAのカッサム・サードアッディーン(Kassem Saadeddine)報道担当は、このパイロットはムフィド・モハメド・スレイマン(Mufid Mohammed Sleiman)大佐で、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領とその側近が属するイスラム教少数派のアラウィ派(Alawite)の1人だと述べた。

 インターネット電話スカイプ(Skype)を通じてAFPの取材に応じたサードアッディーン氏は、「彼(スレイマン大佐)は私が政府軍を離反する前に所属していた飛行隊の隊員だ。彼とは15年間共に任務を行った。彼は革命を阻む大きな敵の1人だ」と語った。(c)AFP