【7月9日 AFP】国際連合(UN)とアラブ連盟(Arab League)のシリア特使、コフィ・アナン(Kofi Annan)前国連事務総長は8日夜、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領らとの協議に臨むためシリアの首都ダマスカス(Damascus)に到着した。シリアで政権側と反体制側の衝突が始まって以降、アナン氏のシリア訪問は3度目。

 アナン氏はシリア訪問に先立ち、仏紙ルモンド(Le Monde)のインタビューで、自身が主導してきた停戦調停はこれまでのところ暴力を停止させるには至っていないと認めるとともに、シリア情勢ではロシアに加えてイランの影響も無視できないと述べ、ロシアとイランを調停交渉の脇に追いやってはならないと述べた。

 また同特使は、シリアの和平実現を阻害している国として、ロシアとイランの名前が上げられている一方で、「武器と資金を送ることで、実際に内戦に関わっている国があることについては、ほとんど語られていない」と苛立ちを表明した。(c)AFP