【6月15日 AFP】反体制行動が始まってから1年4か月目に入るシリアでは14日、全土で52人が死亡した。

 国営シリア・アラブ通信(SANA)によると首都ダマスカス(Damascus)のイスラム教施設の近くで爆発物を積んだ車が爆発し、自爆犯1人が死亡し、14人が負傷した。

 シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)は反体制派活動家の話として、車はイスラム教施設から50メートルほど離れたガレージで爆発し、イスラム教施設の他、攻撃の目標だったとみられる治安機関の事務所も損傷したと発表した。爆発を捉えた動画はインターネットに投稿された。

 シリア人権監視団によると北西部のイドリブ(Idlib)でも自動車爆弾による攻撃があり、多数の兵士が死傷した。

 2011年3月15日に始まったシリアの反体制運動は当初は平穏に行われていたが、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領側の部隊が流血を辞さない取り締まりを行い、最終的に武力衝突に発展した。5月だけで少なくとも2302人が死亡し、これまでの死者は1万4100人を超えた。死者のうち多くは民間人が占めている。

 約2200万人のシリア国民うち大半はイスラム教スンニ派だが、シーア派の分派でアサド家が属するアラウィ派などの少数派もいる。(c)AFP