【6月8日 AFP】国連(UN)は、新たな虐殺が6日に起きたと報じられたシリア中部ハマ(Hama)州クベイル(Al-Kubeir)村に向かっていた国連停戦監視団の車列が攻撃を受け、現地入りできなかったことを明らかにした。

 7日、クベイル村に向かっていた停戦監視団の車両4台が反政府行動の拠点になっているハマ(Hama)付近に差し掛かったところ小火器で攻撃され、車両1台が破損した。監視団員にけがはなかった。

 国連の報道官によると監視団は近くにあるシリア政府の検問所に引き返し、この日クベイル村に入ることはできなかった。8日再度クベイル村に向かうという。

 国連の特別総会で演説した潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長は、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領は「全ての正統性を失った」と述べ、これまでで最も強い表現で非難した。

 シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)は、シリアのクベイル村で6日、シリア政府を支持する民兵が農場になだれ込んで女性や子供を襲い、少なくとも55人が殺害されたとしている。近くの村の住民によると、7日もクベイル村のいたるところに女性と子供の焼け焦げた複数の遺体が横たわっていたという。

 5月25~26日にかけては、シリア中部のホウラ(Houla)近くで主に女性と子供の少なくとも108人が殺害されていた。(c)AFP

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