シリア東部で13人の遺体見つかる、ロシアは安保理の対応見直しに消極姿勢
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【5月31日 AFP】シリア東部のデリゾール(Deir Ezzor)から東に約50キロ離れたアスカル(Assukar)で29日夜、両手を後ろに縛られて殺害された13人の遺体が見つかった。一部の遺体は至近距離から頭を銃で撃たれたとみられるという。
一方、シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によればシリア軍は30日、前週100人以上が虐殺されたホウラ(Houla)に近いタルドゥ(Taldu)の村を砲撃し、村の住民たちは避難を強いられた。
米国のスーザン・ライス(Susan Rice)国連大使は国連本部で記者団に対し、シリア問題が政治的に解決する見通しはほぼなくなったとして、安保理は一層の制裁といった新しい行動について議論すべきだと述べた。
しかしロシアのゲンナジー・ガチロフ(Gennady Gatilov)外務次官はインタファクス(Interfax)通信に対し、外国の介入はシリアとその周辺地域の状況を悪化させるだけだとして、「コフィ・アナン(Kofi Annan)前国連事務総長が仲介した停戦案に、効果を発揮するための時間を与えることが重要だ」と述べ、国連安保理が現時点で対応を見直すのは時期尚早だという見方を示した。(c)AFP