【4月16日 AFP】国連(UN)が支持した停戦調停後も不安定な情勢が続くシリアに15日、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権と反体制派による停戦を監視する国連監視団の先遣隊が到着した。

 国連平和維持活動局(Department of Peacekeeping OperationsDPKO)のキーラン・ドワイアー(Kieran Dwyer)報道官によれば、6人からなる先遣隊がシリアに到着し、16日朝から任務に当たる予定だという。

 戦闘が続いているシリア中部のホムス(Homs)では15日、政府軍による反体制派の活動地域への砲撃により一般市民5人が死亡、さらに激しい銃撃戦も繰り広げられた。

 潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長は新たな死者が出ていることに対し「非常に大きな懸念」を表明し、シリア政府に対して停戦状態を維持するよう要請した。

 シリアの国営シリア・アラブ通信(SANA)によると、シリア政府はこの監視ミッションを「歓迎して」おり、監視団が自らの目で「武装テロ集団」による「犯罪」を確かめることを期待しているという。また、ワリード・ムアレム(Walid Muallem)外相は、国連とアラブ連盟(Arab League)のシリア特使であるコフィ・アナン(Kofi Annan)前国連事務総長が示した調停案について協議するため中国を訪問する予定だという。(c)AFP