調停案受け入れたはずのシリア、反体制派への攻撃続く
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【3月29日 AFP】シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、シリア軍は28日も戦車も投入して反体制派を攻撃した。
シリア中部のカラート・アルマディク(Qalaat al-Madiq)とその周辺では激しい戦闘となり、民間人4人、反体制派の戦闘員5人、政府軍の兵士4人が死亡した。政府軍は北西部のイドリブ(Idlib)、中部のホムス(Homs)、南部のダルアー(Daraa)なども攻撃し、この日はシリア全土で少なくとも21人が死亡した。
米国務省のビクトリア・ヌーランド(Victoria Nuland)報道官は、米首都ワシントン(Washington D.C.)で記者団に対し、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権は国連(UN)とアラブ連盟(Arab League)のシリア特使、コフィ・アナン(Kofi Annan)前国連事務総長が提案した6項目の調停案を履行していないと述べた。
イラク・バグダッド(Baghdad)で29日に開かれるアラブ連盟首脳会議に出席する予定の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長は、アサド大統領にアナン氏の調停案を即時履行するよう求めた。伝統的にシリアの友好国だったロシアと中国も、シリアに対する圧力を強めている。(c)AFP