【3月12日 AFP】(写真追加)イスラエルは、9日から空爆を行っているパレスチナ自治区のガザ地区(Gaza Strip)で11日も4回の空爆を行い、登校途中の12歳の少年など新たに3人が死亡した。一連の空爆による死者は18人になった。

 9日の空爆でガザ地区の武装勢力「民衆抵抗委員会(Popular Resistance Committees)」のトップ、ズハイル・カイシ(Zuhair al-Qaisi)氏が死亡してから、ガザ地区からイスラエルに向けたロケット弾による攻撃が続いている。医療関係者によると、10日はイスラエル国内で4人が負傷し、11日午後にはイスラエル南部のベエルシェバ(Beersheva)に着弾したロケット弾に驚いた数人が手当てを受けたという。

 イスラエル軍は、カイシ氏はエジプトのシナイ(Sinai)からイスラエルに入った武装勢力が同国南部の砂漠地帯ネゲブ(Negev)でイスラエル人8人を殺害した2011年8月の攻撃の計画に関与し、近く同様の攻撃を計画していたとしている。

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相が空爆は「必要がある限り続ける」と述べたことに対し、ロケット弾攻撃のほとんどを実施したというイスラム原理主義組織「イスラム聖戦(Islamic Jihad)」は「どんな犠牲を払っても」攻撃を続けると応じ、双方とも厳しい態度を示している。

 まずイスラエルが攻撃をやめるべきだと主張しているイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)は、イスラエルとの停戦を目指してエジプトと交渉しているが、これまでのところ進展はないことを明らかにした。(c)AFP/Sara Hussein