【2月21日 AFP】ナイジェリア北東部ボルノ(Borno)州の州都マイドゥグリ(Maiduguri)で20日、食料品や日用品が売られているバガ(Baga)市場が銃撃と爆弾による攻撃を受け、現地の医師や目撃者によると少なくとも30人が死亡した。ナイジェリアのイスラム過激派ボコ・ハラム(Boko Haram、西洋の教育は罪の意)のメンバーらによる犯行とみられる。

 事件を目撃した商人らによると、犯人らは鮮魚販売区域で屋台や商人を無差別に銃撃した。死亡者の中には女性や子どもも含まれていたという。

 同国政府軍は市場で殺りくがあったことは認めたが、治安部隊が8人の銃撃犯を殺害し、犯人が仕掛けた爆弾は安全に処理したとして、民間人の犠牲者の存在は否定した。現地特殊部隊の報道官ハッサン・モハメド(Hassan Mohammed)中佐はAFPに対し「本日午後1時30分(日本時間同日午後9時30分)ごろ、マイドゥグリのバガ市場でボコ・ハラムのメンバーと見られる銃撃犯らが民間人に向けて発砲した」と述べた。

 だがマイラミ(Mairami)と名乗る商人は、6人の銃撃犯が市場を襲い、「無差別銃撃で女性や子どもを含む少なくとも30人を殺害した」と語った。目撃者によると、銃撃犯は手製の爆弾8個を市場で爆発させ、露店を破壊したという。目撃者は、先週市場でボコ・ハラムのメンバーと見られる人物が逮捕された際、市場の関係者らが政府軍に協力したと今回の犯人が非難していたと述べた。

 マイドゥグリはボコ・ハラムの拠点になっている。同組織はイスラム教徒が多い同国北部で攻撃を繰り返し、多数の死傷者を出している。1月20日にナイジェリア第2の都市カノ(Kano)で起きた連続爆弾攻撃と銃撃戦で、これまでに少なくとも185人が死亡するなど、同国ではボコ・ハラムの犯行と見られる攻撃で今年に入ってすでに200人以上が死亡している。(c)AFP/Aminu Abubakar

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