【1月24日 AFP】アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)は21日、パキスタン北西部で拉致・殺害された同国の辺境警察(Frontier ConstabularyFC)隊員15人の殺害場面を記録したビデオを公開した。

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 殺害については、パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)が犯行声明を出した。

 殺害された辺境警察隊員らは前月下旬、パキスタン北西部の町タンク(Tank)で検問所が夜間に襲撃された際に拉致され、遺体で見つかっていた。

 AFPが入手した2分38秒のビデオは21日に公開された。 目隠しをされ、両手を背後で縛られた警察隊員らが丘の上で3列に座らされている様子が記録されており、隊員らは覆面の兵士2人に銃殺された。

 ビデオの中ではBabar Khanと名乗る中年の兵士が、夜間に検問所を襲撃したタリバン兵によって、他の隊員とともに拉致されたと語った。
 
 その後革のジャケットを着た身元不明のタリバン兵が現れ、パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ(Khyber Pakhtunkhwa)州の部族地域でタリバン兵12人が殺害されたことへの報復だと述べた。

 同兵士は「我々の人間を殺害しないようパキスタン政府に警告する。殺害をやめないなら、タリバンはこのように(殺害を)する」と述べたあと、「アッラー・アクバル(アラーは偉大なり)」と叫びながらカラシニコフ銃で隊員らを撃ち始めた。銃殺には他のタリバン兵も加わっていた。
 
 現地の辺境警察当局者によると、15人はアフガニスタンとの国境に近い北ワジリスタン(North Waziristan)の部族地域にある小さな町シャワ(Shawa)で殺害されたという。(c)AFP