【1月16日 AFP】イエメンの地元当局者と部族関係者は16日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装勢力が15日夜から16日早朝にかけて、首都サヌア(Sanaa)から南西に約130キロ離れたラダ(Rada)の町をわずか数時間で制圧したと述べた。

 地元当局高官は匿名を条件にAFPに対し「アルカイダが町を制圧し、現在、事実上町を支配している。政府の治安部隊は基地に撤退し、アルカイダの戦闘員が町の出入り口の検問所に立っている」と語った。この高官によると、武装勢力は町の中央刑務所と警察本部も制圧したという。

 部族関係者によるとアルカイダによる制圧は15日夜に始まり、16日の明け方には終わっていた。地元治安部隊は実質的に全く無抵抗だったという。

 過激派組織と地元の協力者たちは数か月に及んだ大規模デモや政治的混乱で中央政府が動揺している状況に乗じており、イエメン南部諸州では、このところアルカイダ系の武装勢力が相次いで勝利している。(c)AFP