【12月30日 AFP】アラブ連盟(Arab League)の監視団がシリア各地を訪問している中、首都ダマスカス(Damascus)近郊や中部ハマ(Hama)などでは29日も治安部隊がデモ隊に発砲し、シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によるとシリア全土で少なくとも民間人25人が死亡した。

 アラブ連盟の監視団が訪れたダマスカス近郊のドゥマ(Duma)では、グランドモスク前の広場で3万人余りがデモを行っていたが、治安部隊がデモ隊に発砲し、少なくとも4人が死亡、数人が負傷した。

 シリア人権監視団は、監視団の第1陣が26日にシリア入りしてから3日間で、治安部隊に殺害された民間人は70人以上にのぼっているとみている。

 シリアのテレビ報道によると、シリア政権によるデモ隊弾圧の停止を目指す監視団は同日、弾圧が続くハマ、北西部イドリブ(Idlib)、南部ダルアー(Daraa)も訪問した。監視団の訪問に励まされた活動家らは、フェイスブック(Facebook)上で、30日の金曜礼拝後の大規模デモを呼び掛けている。(c)AFP