【12月26日 AFP】ナイジェリア各地で25日、クリスマス礼拝が行われていたキリスト教会などを狙った複数の爆弾攻撃があり、少なくとも40人が死亡した。すべての攻撃について、イスラム過激派「ボコ・ハラム(Boko Haram、西洋の教育は罪の意)」が犯行声明を出し、アフリカ大陸で最大の人口を持つナイジェリアで、ボコ・ハラムによるテロ行為への恐れと怒りが広がっている。

 首都アブジャ(Abuja)郊外の教会では、クリスマス礼拝を終え信者らが外に出始めたところで爆発が起き、少なくとも35人が死亡した。なかには車に乗り込んでから爆発に巻き込まれ、車両ごと焼死した犠牲者もいる。また負傷者も多数出ており、重傷を負いながら神父にすがる信者の姿もみられた。

 このほか中部ジョス(Jos)でも、教会を狙った爆発があり、警察官1人が死亡。北東部のダマトゥル(Damaturu)では、秘密警察ビル前に停車中の軍用車を狙った自爆攻撃があり、犯人のほか警察官3人が死亡した。

 ナイジェリア政府は軍を投入してボコ・ハラムを取り締まり、多数メンバーを逮捕したと宣言していたが、今回のボコ・ハラムの犯行を防ぐことはできなかった。

 ナイジェリア治安当局は、一連の爆弾攻撃がボコ・ハラムの犯行であることを認め、バチカンや米国を始めとする欧米各国もボコ・ハラムを非難する声明を発表している。

 ナイジェリアは、イスラム教徒が多数を占める北部とキリスト教徒を主とする南部とで宗教的な分断がある。(c)AFP/Ola Awoniyi