【12月6日 AFP】(一部更新、写真追加)イスラム教シーア派の宗教行事「アシュラ(Ashura)」が行われた6日、アフガニスタンの首都カブール(Kabul)と北部マザリシャリフ(Mazar-i-Sharif)のシーア派廟(びょう)で爆発があり、合わせて少なくとも59人が死亡した。

 AFPカメラマンによると、カブールではアシュラを祝福するシーア派の人びとでにぎわうシーア派廟の入り口で爆発があり、子どもを含む少なくとも55人が死亡、134人が負傷した。カブール警察は「Abu-Ul Fazil廟で自爆攻撃があった」と発表した。

 匿名を条件にAFPの取材に応じた治安当局者は、自爆攻撃犯はカブールの南、ローガル(Logar)州からのシーア派巡礼者の一団に混ざって現場に来たとみられていると語った。

 一方、マザリシャリフの廟でも爆発があり、4人が死亡した。シーア派を標的とした攻撃かどうかは明らかになっていない。アフガニスタン北部の警察の報道官は、「自爆攻撃ではなく、爆弾の爆発だった。自転車に隠されていた爆発物によるものだ」と述べ、犠牲者の他に4人が負傷したと語った。

 アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)は両件への関与を否定し、爆発は「侵略軍」によるものだと、明らかに同国に駐留する北大西洋条約機構(NATO)軍を指す声明を出した。

 2001年まで続いたタリバンによる統治下では、シーア派が公の場所でアシュラを祝うことは、事実上禁じられていた。ことしは、例年に比べてアシュラを祝う旗や廟などが多かった。(c)AFP

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【動画】爆発の瞬間(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)