【11月30日 AFP】国連(UN)の独立調査委員会は28日、反政府デモの弾圧が続くシリアに関する報告書を公表し、同国の治安部隊は子供の殺害や拷問を含む「人道に対する罪」を犯したと非難した。

 同委員会の調査団は、今年3月からのデモ弾圧で行われた市民の虐殺、レイプ、拷問などの行為の責任はシリア政府当局にあると指摘。「市民の射殺や虐待の命令は、軍部や政府の幹部による方針や指示に基づいたもの」との見解を示した。

 同委員会は、デモの犠牲者や政府の治安部隊からの離反兵を含む目撃者223人にインタビューを実施。離反兵は、デモ参加者の射殺命令を受けたことや、子供が拷問を受けて死亡した事例について証言したという。

 一方、シリア政府は、アラブ連盟(Arab League)が同国に対する厳しい経済制裁実施を決める際に、シリア領内で活動する「テロリスト」の存在を無視したとして同連盟を非難した。(c)AFP/Roueida Mabardi