【10月29日 AFP】オランダ・ハーグ(Hague)の国際刑事裁判所(International Criminal CourtICC)は28日、死亡したリビアの元最高指導者、ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の次男セイフイスラム(Seif al-Islam Kadhafi)氏(39)の投降の可能性について、同氏と第三者を介して接触していることを明らかにした。

 ICCのルイス・モレノオカンポ(Luis Moreno-Ocampo)主任検察官は、複数の仲介者を通じて非公式にセイフイスラム氏と接触しているとの声明を発表した。

 また、セイフイスラム氏が投降した場合、ICC検察局は同氏が法廷で弁明する権利を保証し、裁判で有罪と判断されない限り身柄を無実として扱うと言明した。

 一方、アフリカのICCローマ規程(Rome Statute)未署名国へセイフイスラム氏の身柄を移すことを、カダフィ派の傭兵らが画策しているとの情報があることから、検察局は同氏を乗せた航空機があれば飛行を阻止して、同氏を逮捕することを検討しているという。

 ICCは6月27日、カダフィ大佐とともに、同政権下で治安当局のトップだったセイフイスラム氏と、義理の弟で情報機関トップのアブドラ・サヌーシ(Abdullah al-Senussi)氏(62)に対し、2月中旬にリビアで始まった反体制デモへの「人道に対する罪」などで逮捕状を発行している。(c)AFP/Jan Hennop