【10月24日 AFP】米国のジョン・マケイン(John McCain)上院議員は23日、民主化要求デモの弾圧で3000人以上が死亡したシリアに対し、民間人保護のために軍事介入を行う可能性について語った。

 米上院軍事委員会(Senate Armed Services Committee)共和党筆頭理事のマケイン氏は、ヨルダンで開かれた世界経済フォーラム(World Economic Forum)で「リビアでの軍事作戦が終了しつつある今、シリアの民間人の生命を保護するために、どのような実際的な軍事作戦が検討されるべきかについて、新たに焦点が当たることになるだろう」と語った。

 マケイン氏は「反体制派からも、外国の軍事介入を求める声が高まっている。支援を求める声が聞こえてくる。われわれは(反体制派の)シリア国民評議会(Syrian National Council)と対話し、話を聞いている」と述べ、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の「政権は、大量虐殺についてこのまま逃げ切れると思わない方がよい」と語った。

 マケイン氏はさらに「この地域の暗黒の勢力、特にイランが、アラブの春(Arab Spring)と多くの人びとが呼ぶ将来への期待を乗っ取ろうと、これまでになく活発に活動している」と語り、「こうした懸念は現実のものであり、警戒に値するものだ」と述べた。

 国連(UN)によると、シリアでは3月中旬からの激しい弾圧で子ども187人を含む3000人以上が死亡した。(c)AFP