【9月30日 AFP】イエメン国防省は30日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系組織幹部のアンワル・アウラキ(Anwar al-Awlaqi)師が、アルカイダの工作員とみられる数人とともに殺害されたと発表した。

 声明では詳細は明らかにされなかったが、地元の関係筋は、アルカイダが拠点を置く同国東部マーリブ(Marib)で30日朝に空爆があり、車両2台が攻撃され、アウラキ師が死亡したと述べた。別の情報筋は、数日前から米国の航空機がマーリブ上空に飛来し、空爆を行った軍用機も米国のものとみられると語った。

 イエメン国防省は前年の12月24日にもアウラキ師が空爆で死亡したと発表していたが、後に死亡していなかったことが明らかになっていた。

 米国とイエメンの国籍を持つアウラキ師は、アルカイダ系組織「アラビア半島のアルカイダ(Al-Qaeda in the Arabian PeninsulaAQAP)」の主要幹部だとされているが、これまで数年間にわたって拘束を逃れてきた。ある米政府当局者は前年4月、米情報機関が米国を標的とした攻撃計画にアウラキ師が直接関与していると結論づけたことを受け、バラク・オバマ(Barack Obama)政権がアウラキ師の殺害を許可したと語っていた。

 米情報機関は、2009年11月5日に米テキサス(Texas)州フォート・フッド(Fort Hood)陸軍基地で軍の精神科医が銃を乱射して13人が死亡した事件や、2009年12月25日にナイジェリア人学生が起こした米航空機爆破未遂事件にアウラキ師が関与したと考えている。(c)AFP