【9月16日 AFP】リビアの反カダフィ勢力の連合体「国民評議会(National Transitional CouncilNTC)」は15日、ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の出身地であるシルト(Sirte)に入ったと発表した。

 NTC傘下のミスラタ軍事評議会(Misrata Military Council)は、「当方は3度の戦闘ののち、シルト市内に入った」と声明で発表。900台から成る戦士の車列は同日早朝にミスラタを出発したのち、途中の街で二手に分かれ、シルトを挟み撃ちにしたという。

 その後の声明で、戦士らが市中心部に到達し、市の入り口をすべて制圧したのちに「残党狩り」を始めたことを明らかにした。

 なお同日、デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相とニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領が、外国首脳としては初めて、カダフィ政権崩壊後のリビアを訪問した。2人は午前中に飛行機で首都トリポリ(Tripoli)に入り、その後反体制派の拠点であった東部ベンガジ(Benghazi)を訪問した。

 ベンガジでは「英雄」として歓迎され、人々からもみくちゃにされた。キャメロン首相は、2人を口々に称賛しVサインを掲げる群衆に、「英国の人民はあなた方の勇気に敬意を表する。カダフィ大佐はネズミどもを退治すると宣言したが、あなた方はライオンのような勇気を見せた」と述べた。サルコジ大統領は、「ベンガジの友人たちに1つだけお願いしたい。分裂ではなく統一を目指してほしい。フランスと英国と欧州はリビア国民の味方だ」と語りかけた。(c)AFP/Ines Bel Aiba