【9月9日 AFP】リビアの反カダフィ勢力の連合体「国民評議会」は8日、最高指導者だったムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の出身地、シルト(Sirte)に進軍する途上で、親カダフィ勢力の防衛線上の拠点のひとつ、シルトの東60キロにあるレッドバレー(Red Valley)を制圧した。

 カダフィ派の拠点として残っているいくつかの街に対し、国民評議会は10日を期限に無抵抗で投降することを呼び掛けているが、首都トリポリ(Tripoli)南東に位置し、カダフィ政権の高官が数多く潜伏していると思われる都市、バニワリド(Bani Walid)を包囲した国民評議会側の部隊に対し、カダフィ派は市内からロケット弾などを発射した。

 国民評議会で事実上の首相を務めるマハムード・ジブリル(Mahmud Jibril)氏はトリポリで初めて行った本格的な演説で、「投降の期限前であっても、我々には自衛権がある」と述べ、カダフィ派からの攻撃が続けば、すぐにでも攻撃態勢に戻ると述べ、再び激しい戦闘になるかもしれないと警告した。
 
 カダフィ派と国民評議会の間でバニワリドの投降をめぐる交渉が数日間にわたって断続的に行われていたが、交渉は物別れに終わった。(c)AFP/Andrew Beatty

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