【8月24日 AFP】リビアの反体制派は23日、首都トリポリ(Tripoli)中心部のバーブ・アジズヤ(Bab al-Azizya)地区にある最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の邸宅を制圧した。ただし、カダフィ大佐と息子たちの姿はなかったという。

 朝から行われた大規模な作戦で、反体制派が壁を破壊し、邸宅を制圧すると、リーダーらは「戦闘の勝利」を宣言した。邸宅内の戦闘員らは「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」と叫びながら自動小銃を空に向けて発砲して勝利を祝い、武器庫からピストルやライフル、弾薬を奪い取った。また、旧国旗を立て、カダフィ大佐の銅像の頭部を切り落とした。祝賀ムードは市内各所に広がったほか、東部ベンガジ(Benghazi)でも、住民たちが道路になだれ込んで勝利を祝った。

 反体制派のスポークスマンを務めるアーメド・オマル・バニ(Ahmed Omar Bani)大佐は、邸宅内にはカダフィ大佐や家族の痕跡が一切なかったとし、「彼らがどこにいるのか知る者はいない」と話した。

 だが、カダフィ派は依然としてトリポリの一部地域を掌握している。この中には政府認定の外国人記者らが本拠とするリクソス・ホテル(Rixos Hotel)も含まれており、記者の外出は禁止されているという。(c)AFP/Florent Marcie and Charles Onians

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