【8月16日 AFP】断食月「ラマダン(Ramadan)」中のイラクで15日、南部クート(Kut)など18都市で爆弾などによる連続攻撃があり、74人が死亡、300人以上が負傷した。2010年5月以来最悪となった一連の攻撃について、犯行声明は出ていないが、治安当局者は国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)による犯行との見方を示した。

 最も被害が大きかったクートでは、午前8時に路上爆弾が爆発したあと、数分後に付近で自動車爆弾が爆発し、40人が死亡、65人が負傷した。

 内務省高官によると、首都バグダッド(Baghdad)近郊のユシフィヤ(Yusifiyah)では午後9時半、軍服姿の8人がモスクになだれ込み、反アルカイダの軍人7人の名前を読み上げて外に連れ出したあと、衆人が見守る中で全員を射殺した。8人はアルカイダ系組織「イラクのイスラム国家(Islamic State of IraqISI)」のメンバーであると名乗っていたという。

 中部ティクリート(Tikrit)では、警察の制服を着た2人が警察施設に押し入り、拘束されているアルカイダ系組織のメンバーらの解放を図ったが失敗。施設内で自爆し、警官3人が死亡、少なくとも7人が負傷した。

 バグダッドでは、自動車爆弾2個と路上爆弾3個による攻撃があり、2人が死亡、30人が負傷した。

 中部のシーア派の聖地ナジャフ(Najaf)、中部バクバ(Baquba)、南部カルバラ(Karbala)近郊、北部キルクーク(Kirkuk)などでも爆弾攻撃や自爆攻撃が相次いだ。(c)AFP/Ali al-Alaak