【8月4日 AFP】シリア政府による反体制デモへの武力弾圧で市民に死傷者が多数出ている事態をめぐり、国連安全保障理事会(UN Security Council)は3日、「暴力行為の責任者はその責任を問われるべきだ」と、シリア政府を非難する議長声明を採択した。安保理がシリアのデモ弾圧に対する態度を表明するのは、今回が初めて。

 シリアでは前週末、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領が反体制デモの中心地ハマ(Hama)に軍隊を派遣し、市民を攻撃した。

 安保理常任・非常任理事国15か国が採択した議長声明は、「シリア当局による広範な人権の侵害と市民に対する武力行使」を非難するとともに、「暴力行為の責任者はその責任を問われるべきだ」として、シリア政府に対し国連人権委員会への協力を要請。また、アサド大統領の名指しを避けつつ、大統領に約束通り民主改革を遂行するよう求めた。(c)AFP