【6月29日 AFP】ギリシャで28日、政府の財政緊縮策に反対する主要労組がゼネスト入りする中、同じく政府の方針に抗議する1万人が首都アテネ(Athens)の国会議事堂前の広場でデモを行った。参加した一部の若者が火炎びんを投げ付けるなどして暴徒化し、警察の暴動鎮圧部隊が催涙ガスを発射する事態となった。

 警察当局によると、午後3時ごろに発生したこの衝突で、少なくともデモ参加者1人が負傷した。
 
 ギリシャ政府はデフォルト(債務不履行)回避のため、欧州連合(EU)などが支援の条件としている緊縮策の可決を目指す。緊縮策を盛り込んだ関連法案の採決は29日から行われる予定。デモ参加者の1人はAFP通信に対し、「われわれはEUの支援など望んでいない。どうかお願いだから放っておいてくれ」と話した。

 28日に始まった労組による48時間のゼネストの影響で、アテネでは航空便や船舶の運航が停止し、公共交通機関もマヒ状態に陥っている。(c)AFP/Roddy Thomson