【6月16日 AFP】アフガニスタンとの国境に近いパキスタンの部族地域で15日、米軍の無人航空機が2回のミサイル攻撃を行い、武装勢力メンバー少なくとも8人が死亡した。治安当局が明らかにした。

 1回目の攻撃では、南ワジリスタン(South Waziristan)地区のカリコト(Kari Kot)地域にあるワナ(Wana)近郊で路上の車にミサイル2発を撃ち込み、乗っていた4人全員が死亡した。2回目は、北ワジリスタン(North Wazirista)地区のタピ(Tapi)村で武装勢力の車にミサイル4発を撃ち込み、少なくとも4人が死亡した。

 当局者は、犠牲者の氏名は特定できていないと述べているが、無人機が攻撃を行ったカリコト地域は、アフガニスタンで米軍と戦ったマウルビ・ナジール(Maulvi Nazir)将軍に忠誠を誓う民兵たちの本拠地となっている。

 米政府は国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)とアルカイダ系組織、そしてアフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)が本拠地とする北ワジリスタン地区を地球上で最も危険な地域と称している。

 アルカイダ(Al-Qaeda)の最高指導者、ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者がパキスタンで前月2日に殺害されて以来、パキスタンの部族地域ではこれまでに米軍の無人機による攻撃が計15回報告されている。(c)AFP/Hasbanullah Khan