【5月19日 AFP】アフガニスタン北東部のタハール(Takhar)州タロカン(Taloqan)で18日、前日の北大西洋条約機構(NATO)軍による急襲作戦に抗議するデモが暴徒化し、12人が死亡した。一方、同国東部では13人が死亡する自爆攻撃があり、1日に25人が死亡するという、ここ数週間でもっとも犠牲者の多い日となった。

 NATO主導の国際治安支援部隊(ISAF)は17日深夜、「ウズベキスタン・イスラム運動(Islamic Movement of Uzbekistan)」の拠点を急襲し、女性2人を含む4人が死亡した。

 しかし、欧米寄りとされるハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領は、死亡した4人は武装勢力のメンバーではなかったと主張し、デービッド・ペトレアス(David Petraeus)アフガニスタン駐留米軍司令官に説明を要求。普段は静かなタロカン(Taloqan)では急襲作戦に抗議する2000人規模のデモがあり、国際部隊の基地に投石するなどして一部が暴徒化。鎮圧に乗り出した警察が発砲し、地元政府によると12人が死亡、80人が負傷した。

 同日午後、東部ジャララバード(Jalalabad)郊外の空港付近では、自動車による自爆攻撃で13人が死亡、20人が負傷した。警察の研修生らを乗せたバスを狙ったもので、すでに旧支配勢力タリバン(Taliban)が犯行声明を発表している。

 人員が増強されつつある警察や軍は、タリバンなどの武装勢力の標的となっている。

 ISAFは2014年末までに治安権限をアフガニスタン軍に移譲して撤退する予定だが、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の最高指導者ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者がパキスタンで米軍に殺害されたことを受け、早急な実現を求める声が高まっている。(c)AFP/Gul Rahim