【5月5日 AFP】民主化要求デモが7週間続いているシリアで5日、首都ダマスカス(Damascus)郊外のサクバ(Saqba)で軍が大規模な取り締まりを行い、300人以上の身柄を拘束したと、人権活動家がAFPに明らかにした。

 匿名を条件にAFPの取材に応じた人権活動家によると、軍と治安要員2000人余りが動員され、多数の聖職者を含む300人以上を拘束。少なくとも1人が治安部隊の発砲で負傷したという。拘束された人びとは別の場所へ連行されたという。

 軍部隊は、街の中央広場に掲げられていたプラカードやこれまでの鎮圧で死亡した犠牲者の写真を破り捨てたという。デモが始まった3月15日以降、サクバでは住民7人が死亡している。

 シリアのデモ指導者たちは、昼夜問わずの座り込みと、金曜日にデモを実施するよう呼びかけている。サクバでの拘束に先立って指導者らは、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領政権に対する「革命」を継続すると宣言していた。

 シリア人権団体Insanによると、民主化要求デモが始まって以来、シリア国内では最大8000人の人びとが拘束されたか、または行方不明になっている。民間人の死者数は607人に上るという。(c)AFP

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