【5月4日 AFP】米国のジェイ・カーニー(Jay Carney)大統領報道官は3日、米政府が国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の最高指導者ウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)容疑者の遺体写真を公開していない理由について、「率直にいって、写真は酷すぎる。死亡を証明するためとはいえ、公開すれば、人々の感情をいたずらに刺激する恐れがある」と語った。

 記者会見したカーニー報道官は、「状況を検討し、最良の方法を模索している」と述べ、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領も議論に密接にかかわっていることを明らかにした。

 米国が何らかの形でビンラディン容疑者の殺害をでっち上げたとする「陰謀論」が持ち上がっているが、遺体の写真を公開すればこの疑惑を払拭(ふっしょく)できることはオバマ大統領も承知しているだろう。

 一方で米政府高官の間では遺体写真の公開が逆効果になる恐れも認識されている。ある米政府高官はビンラディン容疑者は目の上に銃弾を受けて死亡したと話しているが、死者や身体を傷つけられた人を冒涜(ぼうとく)していると受け止められるような写真を公開すると、イスラム世界で駐留米軍や米国の施設などが狙われる恐れがある。(c)AFP/Stephen Collinson

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