【4月25日 AFP】大統領選の結果をめぐりナイジェリア北部で暴動が起きた問題で、地元人権団体は24日、死者が500人を超えたと発表した。

 人権団体「Civil Rights Congress(人権会議)」によると、各地に派遣した調整担当者からの報告を集計した結果、死者数は約516人に達した。集計はまだ途中で、さらに死者が増える恐れがあるという。死者の多くは北部カドゥナ(Kaduna)州南部に集中しているという。

 当局は、報復攻撃の懸念があるとして正確な死者数の確認を拒否している。赤十字社(Red Cross)によると多数が死亡したほか、避難民は7万4000人に上っているという。

 暴動は、4月16日の大統領選で、イスラム教徒が中心で貧困地域が多い北部出身のムハンマド・ブハリ(Muhammadu Buhari)元最高軍事評議会議長が、南部出身でキリスト教徒のグッドラック・ジョナサン(Goodluck Jonathan)大統領に敗れたことから、北部で発生した。

 暴動は一気に地域一帯へと拡大。なたや棒を手に路上に繰り出した暴徒らが、人びとを車から引きずり出し、家屋や店舗に放火した。キリスト教会への襲撃や、報復としてイスラム教徒が標的にされる事件も相次いだ。

 カドゥナ州南部は住民の大半がキリスト教徒で、イスラム教徒側は暴動について、キリスト教徒が起こしたものだと非難している。(c)AFP/Aminu Abubakar

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