台湾軍高官の忠誠度テスト、初の落第者
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【4月20日 AFP】現役少将が中国に軍事機密を漏えいするという過去半世紀で最大のスパイ事件が今年に入って発覚した台湾軍で、事件後に導入された「忠誠度テスト」を受けた将校の中から、テストを通過できず、失職する可能性のある初の事例が出た。
20日の台北(Taipei)の現地紙・中国時報(China Times)によると、軍上層部の将校数人に嘘発見器によるテストを行ったところ、1人の中将だけが通過できなかった。
台湾国防省のデビッド・ロ(David Lo)報道官はAFPの取材に対し、尋ねた質問の内容などテストの詳細については「国家機密」として明らかにしなかった。処分は最終的なものではなく、この中将は後日、同様のテストを再度受けることが許されていると言う。
1月に台湾陸軍司令部の羅賢哲(Lo Hsien-che)少将がスパイ容疑で逮捕されたことを受け、台湾軍では多数の高官に「忠誠度テスト」を受けるよう要請している。デビッド・ロ報道官によると、諜報および防諜活動や通信、憲兵隊、政治作戦などのデリケートな分野の高官に対して、このテストを義務付けるようになった。
逮捕された羅少将は金銭と性的誘惑に買収されて、中国へ情報提供していたとされる。
台湾と中国は内戦の末期に分裂した1949年以来、相互に諜報活動を行ってきた。台湾を自国領だと主張している中国は、台湾で2008年に親中的な国民党(Kuomintang)の馬英九(Ma Ying-jeou)氏が総統になり、中台関係にも改善が見られているにも関わらず、台湾に武力行使する可能性を排除していない。(c)AFP
20日の台北(Taipei)の現地紙・中国時報(China Times)によると、軍上層部の将校数人に嘘発見器によるテストを行ったところ、1人の中将だけが通過できなかった。
台湾国防省のデビッド・ロ(David Lo)報道官はAFPの取材に対し、尋ねた質問の内容などテストの詳細については「国家機密」として明らかにしなかった。処分は最終的なものではなく、この中将は後日、同様のテストを再度受けることが許されていると言う。
1月に台湾陸軍司令部の羅賢哲(Lo Hsien-che)少将がスパイ容疑で逮捕されたことを受け、台湾軍では多数の高官に「忠誠度テスト」を受けるよう要請している。デビッド・ロ報道官によると、諜報および防諜活動や通信、憲兵隊、政治作戦などのデリケートな分野の高官に対して、このテストを義務付けるようになった。
逮捕された羅少将は金銭と性的誘惑に買収されて、中国へ情報提供していたとされる。
台湾と中国は内戦の末期に分裂した1949年以来、相互に諜報活動を行ってきた。台湾を自国領だと主張している中国は、台湾で2008年に親中的な国民党(Kuomintang)の馬英九(Ma Ying-jeou)氏が総統になり、中台関係にも改善が見られているにも関わらず、台湾に武力行使する可能性を排除していない。(c)AFP