【4月16日 AFP】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights WatchHRW)は15日、リビア政府軍が、リビア反体制派が掌握する港湾都市ミスラタ(Misrata)での戦闘で、国際的に禁止されているクラスター(集束)爆弾を使用したと非難した。

 現地のAFP記者によると、ミスラタでは日没前に激しい銃撃音や爆撃音が響き渡り、市の中心部では銃撃戦が続いた。また、リビアの最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の出身地シルト(Sirte)でも空爆が行われたという。

 HRWは、ミスラタでクラスター弾が使用されたと報告。また反体制派も、「昨晩は雨のように(弾が)降った」と述べ、政府軍がクラスター弾を使用していると述べている。クラスター弾の使用は国際的に禁止されている。

 政府軍によるクラスター弾使用を最初に報じたのは米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)。同紙取材班は、「MAT120」弾の写真を公開した。

 一方、リビア政府報道官は、クラスター弾の使用を否定している。

 リビアのMoussa Ibrahim報道官は、記者団に「(クラスター弾使用は)絶対に無い。人道的に、法的に、そのようなことは出来ない。証拠を見せていただきたいものだ」と語った。(c)AFP/Imed Lamloum