【4月4日 AFP】英国・北アイルランド中部オマー(Omagh)で2日、車に仕掛けられた爆弾が爆発し、警察官1人が死亡した。この警察官(25)はカトリック系で、3週間前に訓練を終えて任官したばかりだった。爆弾は自宅前に駐車していた自家用車の下に仕掛けられていた。

 犯行声明は出ていないが、警察では1998年の包括和平合意に反対するカトリック過激派の犯行と見ている。オマーは、過去に北アイルランド紛争史上最悪の爆弾テロが発生した街。

 北アイルランド警察(PSNI)は、和平合意に伴って2001年に発足した組織。前身の王立アルスター警察隊(Royal Ulster Constabulary)を引き継ぐ形で作られたためプロテスタント系の警官が多いが、PSNIとなってからは、カトリック系の警官も増えている。

 PSNI発足後に警察官がテロの犠牲となったのは、2009年に続いて今回が2人目。

 シン・フェイン党(Sinn Fein)などカトリック主流派はPSNIを支持する一方、カトリック過激派は英国の手先機関とみなしている。(c)AFP/Peter Muhly