【3月28日 AFP】最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐派と反体制勢力との戦闘が続くリビアで28日朝、カダフィ大佐の出身地でもあり反体制勢力の戦略的目標の一つとなっているシルト(Sirte)で9回の大きな爆発があった。

 リビア東部のベンガジ(Benghazi)に拠点を置き、首都を目指して進軍している反体制勢力は、首都トリポリ(Tripoli)の東360キロにある人口約12万人のシルトを次の目標にしている。

 爆発は、前日夜の2回の爆発に続いて起きた。現地AFP記者によると、現地時間28日午前6時20分から午前6時35分(日本時間同日午後1時20分から午後1時35分)の間に戦闘機が上空を飛び、その直後に爆発が起きた。そのため、多国籍軍による空爆で爆発が起きた可能性が高い。リビア国営テレビは多国籍軍の空爆による爆発だと報じている。

■ビンジャワドとシルトを結ぶ道路で戦闘

 28日午前のシルトの市街は静かで、人影は見あたらなかった。空爆とみられる攻撃が市に打撃を及ぼしたかどうかはわかっていない。

 現地にいるAFPの記者は28日、反体制勢力はシルトの東140キロにあるビンジャワド(Bin Jawad)で進軍を止められたと語った。ビンジャワドからシルトへ向かう道路でカダフィ派がピックアップトラックに載せた機関銃で激しく銃撃してきたため、反体制勢力はビンジャワドに一時撤退し重火器で応戦したという。シルトは現在もカダフィ派が掌握している。(c)AFP