【3月7日 AFP】エジプト・カイロ(Cairo)で6日、旧政権下で国民弾圧を行った国家保安情報局前で、デモ隊が武装した集団と衝突する事件があった。

 目撃者の話によると、500人あまりのデモ隊が、ラゾグリー(Lazoghly)地区の国家保安情報局の本部に押し寄せたところ、ナイフや石を手にした私服姿の集団があらわれデモ隊を襲ったという。

 情報局の外で警備にあたっていた兵士らが、デモ隊らを棒で殴ったり、空に向けて威嚇射撃を行うなどして、デモ隊らを解散させたという。 

 治安当局職員も、AFPに対し、私服の男たちがデモ隊を襲った事実を認めた。デモ隊は、情報員10万人を使って国内に密告網をめぐらせ国民を弾圧していた国家保安情報局の解体を要求していたという。

 1月25日に当時のホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)大統領の辞任を求めるデモが勃発した際にも、ムバラク氏支持派は暴徒集団にデモ隊を襲撃させている。

 同日には、汚職容疑で起訴されたハビブ・イブラヒム・アドリ(Habib Ibrahim al-Adly)前内相の後任に、マンスール・エッサウイ(Mansur al-Issawi)氏の就任が発表されている。(c)AFP/Jailan Zayan