【3月2日 AFP】リビアのムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)政権が反体制派に掌握された主要都市の奪還を目指し、激しい攻撃を仕掛ける中、北大西洋条約機構(NATO)は1日、リビア上空の飛行禁止空域設定の検討に入った。

 NATO首脳は、カダフィ政権による反体制派への空爆を防ぐには飛行禁止空域の設定が必要であり、そのためには軍事的対応も辞さないとの認識を示した。

 ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官は同日、下院外交委員会で、「リビアは今、平和的な民主主義国家に生まれ変わるか、泥沼の内戦に突入するかの岐路に立たされている」と述べた。

■リビア・チュニジア国境は危機的状況

 一方、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、リビア・チュニジア国境は、チュニジアに脱出しようとするリビア在住外国人労働者が殺到し、危機的な状況に陥っている。
 
 国連によると、反体制デモへの弾圧による死者は少なくとも1000人にのぼり、リビアを脱出した人も10万人を超えている。(c)AFP