【2月1日 AFP】ホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)大統領の退陣を求める反政府デモが続くエジプトで、同国軍は31日、民衆の立場を支持し、民衆に銃を向けることはないとの声明を出した。

 デモ隊は同日、無期限のゼネストを呼びかけ、1日にカイロ(Cairo)で「100万人のデモ行進」を実施すると宣言した。エジプト第2の都市アレクサンドリア(Alexandria)でも100万人規模のデモ行進が予定されている。なお、デモを妨害するためか、すべての国営鉄道が31日から運休されている。

 国軍は「(デモやストライキは)国民の正当な権利だ。偉大な民衆に対し、当方が武力を行使することは決してない」との声明を発表した。一方、警察は態度を明確にしていない。

 オマル・スレイマン(Omar Suleiman)副大統領は31日、テレビ演説を行い、野党勢力との対話を「直ちに」開始する用意があると述べた。

 ムバラク大統領は、事態を受けて内務相、財務相、文化相の交代を含む内閣改造を行った。だがデモ隊は、最大野党・ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)からの呼びかけもあり、内閣総辞職までデモを続ける意向だ。

 デモ開始からの1週間で、デモ隊と警官隊との衝突による死者は少なくとも125人にのぼっている。(c)AFP/Charles Onians
 
【関連記事】エジプトで「百万人の行進」呼びかけ、無期限ゼネストも